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月面の水はどこから? 中国の科学者が解明

人民網日本語版2022-12-15 09:33

 中国の科学者による嫦娥5号サンプルの最新の研究によると、月面中緯度地域の太陽風が月の土壌の粒子の表層に注入する水は、これまで考えられていた以上に多い一方で、月の高緯度地域には利用価値のある大量の水資源が含まれる可能性がある。新華社が伝えた。

 科学者は、太陽風や火山噴火、小惑星、彗星などは、いずれも月面の水の重要な出処である可能性があると見ている。しかし月面の水は具体的にどのようにしてできたのだろうか。

 これらの重要な科学問題をめぐり、中国科学院国家宇宙科学センターと地質・地球物理研究所による合同チームは、嫦娥5号の月の土壌のサンプルの実験・研究を行った。その最新の成果は13日、国際的に権威ある学術誌「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。

 この研究を率いた地質・地球物理研究所の林楊挺研究員は、「ここでの水とは一般的な意義での水ではなく、鉱物の中に存在する構造水のことを指す。水の主要成分の一つが水素であることから、通常は水素含有量により水分含有量を表す」と説明した。

 研究チームは嫦娥5号の2点の月面サンプルの中から、ケイ酸塩鉱物(カンラン石、輝石、長石)とガラスが含まれる月の土壌の粒子を17粒選び、ナノイオンプローブで新しく研究開発した空間分解能が極めて高い深度方向プロファイル分析技術を利用し、水素含有量と同位体の実験・分析を行った。

 分析結果によると、嫦娥5号の月の土壌の粒子の最表層0.1ミクロンの水分含有量は0.7%。研究者は水素と重水素の比率分析により、これらの水が太陽風により月面に高速で注入されたことを証明した。

 論文共同筆頭著者で、地質・地球物理研究所副研究員の田恒次氏は、「太陽から放出される水素イオンの平均速度は毎秒450キロメートルにのぼる。これらは銃弾のように月の土壌の粒子の表層に打ち込まれる」と述べた。(編集YF)